アロマノトビラ

~カオリノチカラ~ オトコのアロマ

感動のモノガタリ

感動のモノガタリ

 

 

1.名作映画を「観て」感動で泣く。

 

2.大好きなアーティストの歌を「聴き」、
  好き過ぎて泣く。

 

3.美味し過ぎる「味」に感動で泣く。

 

4.この「香り」…『なぜだか』涙が出てくる。

 


歳を重ねる度、どんどん涙もろく

なっていく自分に気付きます。

 

特にワタシは歌に対する感受性が

さらに(ひどく)繊細になってきたようで

この前なんかカラオケ歌ってる途中で

何故か涙こらえきれなくなって歌えなく

なってしまったという何とも困った事態に…

(なんてええ歌なんやぁ…ぉぉぉ…)

 


…話がそれました。

 

『感動にむせぶ』

というのはやっぱりヒトの特徴なのでしょう。

ヒトが進化の過程で獲得した高度な情報処理

機能を持つ大脳、正確には大脳皮質がこれら

「感動」を作り出して身体の様々な反応へと

結びついていきます。

 

お気付きでしょうが、

 

 1 視覚

 2 聴覚

 3 味覚

 4 嗅覚

 

と、それぞれの感覚を代表して例示しています。

 

1と2はともかく

3や4はどうも「怪しい感じ」、しますよね。

そうですね。「こじつけ」、入ってます。

 

香りを嗅いで、泣けるほど感動できる…

 

例えばそれはどんな状況かというと、

 

「何かを思い出している」とか、でしょうか。

 

何らかの記憶が、たとえば懐かしさだとか

辛い思い出につながっているとか、そういう

状況なのでは、と「推察」するわけです。

なかなか芸術作品などのように

『創作』されたものでココロを突き動かされる

ということが「嗅覚」においては、ちょっと

想像がし辛いのではと思います。

 

嗅覚は原始的な感覚器

嗅覚器は脳の原始的な場所、大脳辺縁系

(だいのうへんえんけい)に直結している、

というのは、「アロマテラピー検定」の

学習範囲でもあります。

 

ヒトの脳のこの場所は情動脳と呼ばれる

ように「感情」を司る場所で、

感情に紐付く記憶もここで蓄えられることが

わかっています。

 

また、キケンなカオリ、ニオイには、

大脳のような大きなコンピュータを経由する

ことなく、この場所でいち早く反応し、

避けたり逃げたりすることができます。

 

要は身を守ること(逃げること、

食にありつくこと、生殖活動をすること)が

主な仕事。

嗅覚というのは進化の過程において、

原始的な生物の時代から持っているもの

なんですね。

 

だから情報の処理の仕方も原始的。

 

最近読んだ本で「これは上手い表現やな!」

と思ったのが、

 

 嗅覚はテキストベースのデータ。

 単純なプログラムなので、

 初期の原始的なコンピュータでも読める。

 聴覚、視覚になってくると、それぞれ音声、

 画像、動画データベースなのでそれ相当の

 処理速度や容量が必要になってくる。。

 


AEAJ季刊誌冬号で「推薦図書」として

紹介されていたこの本で読みました。

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  ヒトはいわゆるフェロモン(嗅覚)を介さず

  視覚・聴覚で発情できるようになったこと…

 

「フェチ」「ラバリスト」「ブルセラ」など

少し”特殊”な言葉のオンパレードですが、

「匂い」と「ヒト」の関係性が興味深く読めます。

 

しかしAEAJがよくこの種のものを

引っ張り出して来たものだ、と違う意味での

感心もありましたが。。

 

 


話がそれました…


ヒトは嗅覚において、

「創作されたもの」で感動できるかどうか…

 

やっぱり上記点から言って難しそうですね。

そう言った意味では、

例えばアロマのブレンドにおいて、

 

『泣けるほど感動のカオリ』

 

を創りだそうと思うと、それぞれ個々人の

「むせび泣く」という所まで行くような

強烈な過去の懐かしい記憶などに結びつける

ことが必要、ということでしょう。


本当に例えばの話として…

 

認知症などで寝たきりになってしまった方

に対して一番効果的なアロマは…

 

 

その方が生まれ育った海辺の街に

いつも香っている潮の風の香り、だとか…

 

香りが情動脳を刺激、

さらに大脳にまでその刺激が伝われば…

 

視覚や聴覚で感動できなくなった人の心にも

嗅覚が仲立ちとなって、染み渡って行くように

思えます。